ウィリアム・ワーズワース著『詩集 第2巻』は、主に18世紀後半から19世紀初頭にかけて書かれた詩の集大成である。この第2巻には、物語風の詩、叙情的な詩、自然や感情、人間の経験をテーマにした思索的な詩など、多種多様な作品が収められている。特に注目すべきは、「ピーター・ベル」といった人物像の複雑さを深く探求した作品や、「ティンターン修道院の数マイル上流で詠んだ詩」のように、自然界が持つ癒しの力を讃えた作品である。本巻の冒頭では、ワーズワース自身が「ピーター・ベル」について語り、その創作過程や想像力、日常生活といったテーマについても触れている。彼は、野生で法則を知らない精神を持つ放浪する陶芸家ピーター・ベルという人物像を描き出し、物語の進行に伴ってその魂の深層がどのように探求されていくかもほのめかしている。さらに冒頭部分には、大切な風景を再訪することをテーマにした思索的な詩も収められており、ワーズワースが自然をどれほど愛し、それが人間の感情や記憶とどのように結びついているかが示されている。全体として、この冒頭部分は、ワーズワースが本集で創り出した広大な詩的世界へと導く豊かな前奏を提供している。