トクトが著した『宋史』は、12世紀後半に書かれた歴史書である。本書は宋王朝を扱う正史であり、その皇帝たち、重要な出来事、軍事遠征、社会的側面について詳述している。詳細な列伝や記録を通じて、宋王朝の興隆と発展を深く概観し、その文化史・政治史・軍事史に光を当てている。本文の冒頭で著者は、宋王朝の創始者である太祖(趙匡胤)の系譜を示し、その高貴な家系と卓越した軍事的才能を概説する。物語は太祖の非凡な若年期をたどり、軍での昇進や、彼の戦略的才覚と指導力を示した重要な戦いを追っていく。冒頭部分では、彼の功績、敵対諸国に対する決定的な勝利、そして宋の統治制度と軍事制度の基盤に焦点を当てており、これらが王朝による権力の確立への道を開いた。