ダグラス・コッカレル著『製本と本の手入れ』は、20世紀初頭に書かれた技術手引書です。本書は、製本を趣味とする人々と司書の双方を対象とし、製本の芸術と技術に加えて、本に必要な手入れについて実践的な指針を示しています。製本の工程に用いる材料や技法から、本を保存するための適切な維持管理まで、さまざまな側面を扱っています。本文は、製本の意義と基本原則を紹介するところから始まり、製本について包括的に考察するための土台を築いています。コッカレルは、質の高い職人技と材料の必要性を強調し、図書館の本を早期に劣化させる現代の製本慣行を批判しています。また、本書を職人にとって不可欠な資料と位置づけ、製本に用いられるさまざまな方法や材料を詳述するとともに、本の寿命と美的価値の双方に対する責任感を養うことを目指しています。著者の語り口は情報提供的で権威があり、この分野に携わる人々の技能向上を意図しています。