ヴォルテールによって書かれた『ヴォルテールの哲学辞典』は、1764年に出版された百科事典的な辞典である。このアルファベット順に編纂された著作は、鋭く挑発的な記事を通じてローマ・カトリック教会、ユダヤ教、イスラム教などの諸制度を批判している。当初は73項目だけで匿名で出版されたが、ヴォルテールがキリスト教、神、道徳に関する見解を深めるにつれて内容が次第に拡充されていった。持ち運びやすく手頃な価格であったため、この辞典は一般読者にも啓蒙思想を広めるのに役立った。一般大衆からは熱狂的な支持を受けたが、宗教当局はヨーロッパ全土でその副本を焼き捨てるなどして非難した。こうしてこの辞典は啓蒙思想の代表的な著作としてその地位を確立したのである。
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