G・A・ヘンティの『ヘラートへ、そしてカブールへ――第一次アフガン戦争の物語』は、19世紀後半に書かれた歴史小説である。物語は、アンガス・キャンベルという少年が、激動するペルシアの領土を通り、第一次アフガン戦争のさなか戦火に見舞われたアフガニスタンへと旅立つ姿を追う。アンガスは外交、生存、戦争の複雑な情勢の中を切り抜けるうちに、ヘラートの運命と、この地域におけるロシアの影響力に対抗しようとする取り組みに巻き込まれていく。小説の冒頭では、両親を最近ペストで亡くした十六歳の少年、アンガス・キャンベルが紹介される。異国の地に一人残された彼は、自らの道を切り開こうとし、やがてペルシア宮廷付きのイギリス公使のもとで働くことになる。語学の知識を買われたアンガスは、ヘラートの統治者に手紙を届け、ペルシアの侵略者に抵抗するよう促すという重大な任務を託される。この導入部は、機知に富み決意の固い主人公としてのアンガスを描き出すだけでなく、物語が進むにつれて彼が直面する歴史的対立と個人的試練の舞台も整えている。