ジョアン・マルケス・デ・カルヴァーリョの『Contos do Norte』は、20世紀初頭に書かれた短編小説集である。本書はアマゾンの人々の暮らしと文化をたたえる物語を収め、とりわけ、この地域の豊かで手つかずの景観に暮らす人々の体験を描いている。愛、喪失、自然が主要なテーマとなっており、登場人物たちの感情の深さと強靱さが浮かび上がる。『Contos do Norte』の冒頭では、パラーの人々への心のこもった献辞によって読者を迎え、アントニオというカボクロの人生を紹介する。悲劇的な出来事によって妻を海に奪われたアントニオは、慰めを求め、息子とともに人里離れた土地へ移り住む。しかし、彼の悲しみは海への激しい復讐心へと変わり、嵐のさなか、運命的な遭遇へと導かれる。冒頭は豊かで雰囲気に満ちた背景を描き、人間と自然界とのつながりを強調するとともに、その後に続く心を打つ物語の土台を築いている。