レオナルド・ダ・ヴィンチ著『レオナルド・ダ・ヴィンチのノート集 全編』は、芸術と科学の様々な側面について記された文章やスケッチを網羅した集成書で、19世紀後半に初めて編纂されました。このノート集からは、絵画技法、遠近法、解剖学、自然現象といったテーマに関するレオナルドの洞察や観察が明らかになり、ルネサンス時代の革新的な精神が反映されています。内容はレオナルドが約30年間にわたって行った知的活動を網羅しており、彼が世界を理解する上で採用した分析的なアプローチが示されています。 本書の冒頭では、レオナルドの文章を解読する際に直面する困難——特に彼独特の筆跡や乱雑に配置されたノートの整理方法——について説明されています。また、絵画に必要な理論知識から遠近法の原理に至るまで、多岐にわたる主題を扱った彼の原稿を出版するという著者の意図も述べられています。序文では、原稿に存在する混乱した状態や、読者が理解しやすくするためにそれらを論理的に整理する重要性も強調されています。この序章は、レオナルドの卓越した知性を探求するための出発点となり、彼が情熱を注いで追求した芸術と科学の交差する領域へ読者を誘うものです。