ジョン・フィスク著『アメリカ史の危機的時期』は、19世紀後半に書かれた歴史書である。本書は、独立戦争の終結からアメリカ合衆国憲法の採択に至るまでの激動の年月を検証し、新国家が直面した困難を浮き彫りにしている。フィスクは、一部の歴史叙述が示唆するように、この時期が平和な時代だったのではなく、むしろアメリカ合衆国の未来を決定した重要な段階だったと論じている。本書の冒頭では、フィスクが戦争直後の時代を考察し、新たに成立したアメリカ合衆国を悩ませた不安定さと不確実性を強調している。彼はパリ条約後の状況と、アメリカおよびイギリス双方における政治的動向に言及している。イギリス政府は植民地を失った事態に対処していたのである。フィスクは、革命後に異なる政治勢力の間で生じた対立に光を当て、アメリカ史におけるこの危機的時期を形づくった主要人物と出来事を提示している。このような背景を設定することで、フィスクは、相異なる諸州を統合できる強力な連邦制度の確立に影響を与えた要因を、より深く分析するための土台を築いている。