ホセ・マリア・サンペルによる『ヨーロッパを旅するコロンビア人、第一編』は、19世紀半ばに書かれた旅行記である。この作品では、著者がコロンビア人としてヨーロッパの様々な風景や文化の中を旅しながら経験した冒険的な出来事が記録されており、故郷と出会った多様な社会との違いについても考察している。物語の中心は著者自身であり、彼はコロンビアを離れ、未知のヨーロッパへ向かうことの感情的な重みについて痛切に振り返っている。本書の冒頭では、自然の美しさや個人的な思い出に満ちたホンダ市を舞台に、著者が故郷を後にする様子が描かれている。サンペルは、故郷と別れを告げる際に感じた深い感情を生き生きと表現しており、かつて繁栄した港町であったホンダが今では廃墟や豊かな自然に覆われている様子も鮮明に描写している。ノスタルジアと希望が混在する中で、著者はコロンビアの安らぎを離れ、ヨーロッパの文明を探求し、その複雑さや対比の中で知識と経験を得ようとする自分の心情の複雑さを伝えている。